つれづれなるまゝに 日くらしPCにむかひて 心に移りゆくよしなし事を
そこはかとなく紫煙に託せば あやしうこそものぐるほしけれ

沖縄旅行最終日は降ったり止んだり(その1)

3泊4日の沖縄旅行を決行してから早くも1か月が経ちました。
というのに、旅行記はようやく「最終日」の話が始まります。

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この日のルートは、5月2日の「やはり梅雨だった沖縄旅行・最終日のダイジェスト」に書いたように、沖縄本島の南部を巡るものでした。

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凄い雨の中、最初に向かったのは琉球王国最高の聖地とされる「斎場御嶽(せーふぁ・うたき)」。
今回の旅行に備えて購入したガイドブックには、ほんのちょっぴりしか説明が載っていなくて、マイナーな観光地の気配… ですから、ポイントを外すことなく国道331号線から山の中に入っていけるのか不安でした。

ですが、「案ずるより産むが易し」で、しっかりとした案内看板があって、しっかりとした駐車場があって、しっかりと何組もの観光客がいて、しっかりとした場所でした。

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ただ、が凄くて、御嶽(うたき)の奥まで入っていけるのか、新たな不安が…
足下は泥水が流れて、滑らず歩くためには気を張らせなければなりません

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それでも、ところどころに滑り止めのゴムシートが敷かれていたりしました。

こちらは、管理事務所兼展示室「緑の館 セーファ」からすぐの場所にある御門口(うじょうぐち)

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案内板によれば、

斎場御嶽の入口で、神社でいえば拝殿にあたる所です。琉球最高の御嶽ゆえに、ここから入場できるのは王府関係者に限られていました。右側には、御嶽内にある六つの拝所を示す香炉が置かれ一般の人々はここで御嶽の中に向かって拝みました。

だそうで、時代が時代なら、私が入れるのはここまで
帰ってきてから判った話ですが、「男子禁制」とすることが検討されているようで、南城市こちらの資料によれば、

○以前から男子禁制について取り上げられているが実施する予定は?
→・来年(注:2012年)から実施する「休息日」の実施状況を見ながら、さらに検討していく。例えば、男性は御門口から中に向かって遙拝するなど、斎場御嶽が昔から行ってきた形に出来るだけ沿う形を提案していきたい。

とあって、数年後には「男性は御門口まで」となる可能性があります。

斎場御嶽現役の聖地であって、また、御門口「神社でいえば拝殿にあたる所」であるとすれば、一般人(男性)が本殿(斎場御嶽)に立ち入ることが許されないのは当然のことかもしれません。

ところで、沖縄以外では「女人禁制」という話を聞くことはあっても、「男子禁制」というのは、江戸城大奥以外には聞いたことがありません。
沖縄の独自性を輝かせる習わしだと思います。

それはともかく、現在は男性でもより内部に入れますので、先に進みましょう。

最初の拝所が、大庫理(ウフグーイ)

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説明板によれば、

首里城正殿の二階は大庫理と呼ばれ、祭祀的な機能を持つ格式の高い場所です。聞得大君(きこえおおきみ)のお新下り儀式での「お名付け(霊威づけ)」儀式が、首里城と同じ名前を持つこの場所でとり行われたのは、その名にふさわしいことと言えましょう。前面にある磚(せん)敷きの広間では、神女たちが聞得大君を祝福し琉球王国の繁栄を祈りました。

だそうで、説明に出てくる「聞得大君」は沖縄の歴史・文化・風習をちょっとでもかじればすぐに行き当たるかなり重要な「単語」ですので、知っておいて損はありません。

それともう一つ、今年(2012年)から旧暦5月1~3日と旧暦10月1~3日は「斎場御嶽休息日」として斎場御嶽には誰も入れなくするのだそうです。
これは、「聖地としての静寂を確保し、マナー向上や自然保護を考慮する機会とするため」、2014年までの3年間、試験運用するのだとか。

せっかく行ったのに入れなかった」なんてことのないよう、事前に調べてから出かけましょう。「斎場御嶽休息日」は旧暦で設定されていますから、毎年、その日が違いますし。
今後3年間の「斎場御嶽休息日」は、以下のとおりです(こちらをご参照方)。

2012年 6月20~22日、11月14~16日
2013年 6月9~11日、11月3~5日
2014年 5月29~31日、11月22~24日

   

いつの間にやら雨が上がって、ちょっと差す陽の光で、濡れた木々がなまめかしく光っていました。

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そして、やって来ました、三角岩

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むりやり2枚の写真をつぎはぎしたことがバレバレで申しわけありません。

向かって右側に鍾乳石があって、その下に白いものが二つ置かれているのが見えます。

大きくしますと、

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鍾乳石から滴り落ちる水(聖水)を受け止める壺が二つ。

奥が「シキヨダユルアマガヌビー」、手前が「アマダユルアシカヌビー」だそうで、斎場御嶽のリーフレットには「シキヨダユルとアマダユルの壺」と書かれていますから、語の構成は、前者が「シキヨ(+)ダユル+アマガ+ヌビー」、後者が「アマ(+)ダユル+アシカ+ヌビー」というなのでしょうけれど、いったいどういう意味なのでしょうか…

調べるうちにこちらのサイトに到達しました。

それによりますと、「シキヨダユルアマガヌビー」は「シキヨを伝って、天から流れてくる聖水」、「アマダユルアシカヌビー」は「アザカ(アシカ)の木を伝って、天から流れてくる聖水」という意味だそうで、「シキヨ」と「アザカ(アシカ)」は聖なる植物なんだとか。
どうして語順が入れ替わるのでしょうかねぇ~

さて、視線を左に動かすと、三庫理(サングーイ)があります

120602_1_10巨大な岩の隙間を抜けた先には、右側に拝所「チョウノハナ」があり、

120602_1_11振り返ると、「久高島遙拝所」があります。

120602_1_12説明板を転記しますと、

琉球王国の絶対的な存在である国王はまさに太陽であり、その太陽のあがる方向にある久高島は、東方楽土ニライカナイへの「お通し(遙拝)」所として沖縄格地で崇拝されています。
琉球王国時代の久高島遙拝所は御門口下方にありますが、いつしかこの場所が遙拝所として定着したことを受け、南城市としても保護しているものです。

あれ? ここは古来からの遙拝所ではなかったということ?
ちょっとあてが外れた感がなきにしもあらずですが、でも、この場所にはかなり霊力が渦巻いているようで、遙拝所として違和感はまったくありませんでした。
ただ、、天気がねぇ~
久高島はほとんど見えませんでした


大きな地図で見る

   

聖地「斎場御嶽」には、沖縄戦の傷跡が残されていました。
こののような水たまりです。

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「斎場御嶽の艦砲穴」として、こんな説明が書かれていました。

1945年の沖縄戦において、「鉄の暴風」と形容されるほどの砲弾が撃ち込まれ、終戦直後は沖縄本島内至るところに艦砲穴といわれる砲弾でできた穴が残っていたが、大半の艦砲穴は埋められるなどして残っていない。そのため、沖縄戦の様子を伝える戦争遺跡として保存している。

どうしてこんな聖域艦砲射撃の標的になってしまったのでしょうか?
戦略的にも戦術的にも意味があったのか鼻息荒く視線をずらすと、、、、そこにあったのは、

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また出たぁ~ ハブ注意の看板です
周りの草木や岩の隙間からハブが現れるのではないかと、ちょっとびびりながら

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最後に「寄満(ユインチ)」を見学して、

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斎場御嶽訪問を終えたのでありました。

天候に恵まれず、また、私のようなよそ者が聖地の奥深くまで足を踏み入れて良いものだろうか?と思いつつも、沖縄の民俗に思いを巡らせたり、雨を浴びて生き生きとしている植物を目にしたりと、良い体験をさせていただきました

【追記】シキヨ」と「アザカ(アシカ)」が気になって調べていると、答らしきものに行き着きました。
まず、増田昭子さんによる「雑穀の社会史」と題する論文

引用しますと、

外間守善他編『定本琉球国由来記』漂着型神話「五穀の種」によれば、漂着した壷に入っていた五穀の種は、麦、粟、黍、籩豆、檳榔(びんろう)、アザカ、シキヨの七種である。この神話を伝承するのは沖縄県の久高島の大里家で、「五穀世大里」と呼ばれている。<中略>
沖縄の久高島の神話には檳榔とアザカ、シキヨという植物が入っている。檳榔はクバのことであり、アザカも植物で、両方とも重要な祭祀において扇や冠に使用される神聖な植物である。籩豆は豆類、シキヨはススキのことである。

これで「シキヨ」はススキのことらしいことが判りました(またもや外間守善さんのお名前が登場)。

さらに「アザカ(アシカ)」を調べると、今回の旅行で余裕があれば行ってみたかった「おきなわ郷土村・おもろ植物園」サイトに行き当たりました。

おもろ名:アサカ、方言名:アザカ・アダカ・ガラシヌチビヌグヤーとは、和名がボチョウジ・ナガミボチョウジというアカネ科の常緑低木だそうで、「利用」「魔除け、祭祀」というところがいかにも 冬に色鮮やかな小さな実をつけるあたり、本土のナンテンのような立ち位置(?)なのかもしれませんナ。

さらに、このサイトには「アザカ(アシカ)」に続いてススキが載っています。「シキヨ」の呼称は出てきませんが、これまた「利用」の中に「魔除け、呪具」とあって、いかにも

このブログ、書くのは結構手間がかかっていますが、このように断片的なことが繋がっていくのが楽しい (2012/06/02 22:15)

 

ちょっと寄り道:2012/06/03 写真家・比嘉康雄さんが気になる
つづき:2012/06/05 沖縄旅行最終日は降ったり止んだり(その2)